闇子ちゃん 第3話 ~人間性質ちゃん~

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 ちょっと前からネットでこういうコピペを見かけるようになりました。

 

サルを完全に破壊する実験って知ってる?

まずボタンを押すと必ず餌が出てくる箱をつくる。

それに気がついたサルボタンを押して餌を出すようになる。

食べたい分だけ餌を出したら、その箱には興味を無くす。

腹が減ったら、また箱のところに戻ってくる。

ボタンを押しても、その箱から餌が全く出なくなると、サルはその箱に興味をなくす。

ところが、ボタンを押して、餌が出たり出なかったりするように設定すると、

サル一生懸命そのボタンを押すようになる。

餌が出る確率だんだん落としていく。

ボタンを押し続けるよりも、他の場所に行って餌を探したほうが効率が良いぐらいに、

餌が出る確率を落としても、サル一生懸命ボタンを押し続けるそうだ。

そして、餌が出る確率を調整することで、

サルに、狂ったように一日中ボタンを押し続けさせることも可能だそうだ。 

 

この実験が本当かはわかりませんが、今回の漫画の内容と一緒のことです。

低い確率で当たりが出るものははまりやすいということですね。

 

私が子供の頃、ビックリマンチョコが大流行しました。

みんなレアなシールを引き当てるために大量にチョコを買っていました。

 

「ヘッド」という超キラキラした種類のシールはだいたい1/40の確率で出ます。

めったに出ません。とてもレアです。大当たりです。

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大半は「悪魔」という種類のハズレシールが出ます。もちろんキラキラもしていません。

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基本的にはヘッドを狙うのですが、悪魔が出てがっかりしてばかりです。

でもみんな買ってたので、クラスの友達一人くらいはヘッドを引き当てます。

彼はみんなの人気者になります。

人気者になれば脳内物質が出ます。またヘッドを狙いビックリマンを買い続けます。

その他の子供たちも人気者を目指してビックリマンを買い続けます。

ちなみに一ヶ月くらいでシールの種類は全とっかえになり、新シリーズが発売されます。以前のものはもう手に入りません。

 

クラスをTwitterに置き換えれば、スマホのソシャゲと一緒のしくみですね。

レアキャラ狙ってガチャをひいて、ガチャの結果をTwitterに載せ、みんなからいいねをもらい、それが次回以降のガチャのモチベーションになります。

 

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 ビックリマンは30年以上前で、ソシャゲのガチャは最新です。

時代が変わっても、人間の性質は変わりません。

1>99 は夢中になる仕組みなのです。

 

これは「執着」と似ています。

 

執着は、良い意味にも悪い意味にもなります。

 

良い執着とは、99回失敗しても1回の成功のためにがんばるというポジティブな心の動きです。

 悪い執着とは、依存的な心の動きです。

 

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闇子ちゃんぽい悪い執着の例として、毒親アダルトチルドレンの関係があります。

アダルトチルドレン毒親から離れられない、「親離れができない」ことが多いです。

いろいろ理由はありますが、そのうちの一つに、毒親は99回子供を攻撃し続け、1回だけ気まぐれで優しい時が存在する、というものがあるのです。

漫画で描いたDVの例と同じ仕組みです。

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男女間のDVであれば、もともと赤の他人同士なので、まだ離れやすいです。

親子になると、子が親の愛情を求めるのは本能なので、やさしかった1回の印象はとても強く心の底に残ります。

自然界では子供は無力です。だから親にすがる本能が存在するのです。

 

極端なとこ、99回根性焼きされてても、1回ビックリマンを買ってもらえれば、その1枚のビックリマンシールはずっと大人になっても机の引き出しの中にとっておいてあります。

 

なので、そう簡単に親から離れられません。

毎日攻撃されてても、いつかまた!あのやさしき1回がまた!を心の底で期待しているのです。

ビックリマンのヘッドシールを引き当てようと、悪魔シールばっかり引いてしまうのと一緒ですね。

 

かつてはこういう関係は外からは、「ケンカばかりしてるけど何だかんだ親子なのね、いつも一緒にいるもんね、本当は仲いいのね」・・・という感じに見られていました。

そんなシンプルな見方で片付けてはいけない闇だと思います。

 

最後に、少しレアなパターンです。

多くのパターンでは、アダルトチルドレンは、「もうこの親やだ!!」・・・と思っていて、思っていつつも離れられません。

もうやだと思いながら離れられないのは依存症的な執着です。

パチンコやめたいけどついつい打ってしまう、と一緒ですね。

よくあることです。

 

・・・が、毒親アダルトチルドレンの1>99の関係が変なこじれ方をすると、自分は親とどういう距離が心地いいのかがわからなくなります。

「もうこの親やだ!!」とも思えないのです。

依存症的な自分に気づけないのです。

パチンコ打ち続けて、借金してまで通い続けるのと一緒です。

 

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 毒親は子供を支配しコントロールしようとします。

そこで邪魔になるのは子供の自我です。

なので自我を無くすような支配のしかたをします。

毒親になれる人はセンスがあるので、絶妙に子供の自我を無くしていきます。

そして、子供はそんな親を「嫌だ」と思う自我すら無くなってしまうのです。

 

(こういった例は子から親への依存症的な関係に限ったことです。

他のパターンについては今回の漫画からは外れてしまうので、別の機会に書きます。)

 

人生全般において、1>99の関係はあらゆるところで表れます。

良いところばかりではなく悪いところでも表れます。

それが普通です。

ビックリマンでムダ使いもできない人生はつまらないです。

なんかきついなと思ったとき、1と99を振り返って、ほんとにその1は99より価値があるものなのか?と見直せばよいのです。

 

で、良いところでの1>99を自分はやっているな、と思ったら、それは誇りに思いましょう。

なぜならそれは「生きがい」と呼ばれるものだからです。

 

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