闇子ちゃん 第4話 ~共依存ちゃん~
共依存とは・・・
(+o+)「相手がダメであればあるほど自分は嬉しい、なぜならダメ人間の世話をすることで自分の価値が上がる気がするから」
( ^)o(^ )「よっしゃ好き放題したろ!」
・・・の、関係です。
( ^)o(^ )は(+o+)に依存し、(+o+)は( ^)o(^ )の世話をすることに依存するということです。
お互いの関係性に依存し合っているので「共」依存なのですね。
「ダメ」の定義もさまざまで、この漫画では
A:彼氏が私を殴ってくるというダメさ
B:闇子ちゃんは一人では何もできなくて僕がいないと生活が破綻するというダメさ
・・・を例に出しました。
Bは結構思い当たる人は多いと思います。世話好きの行き過ぎたパターンですね。
最初の文章にあてはめると・・・
(+o+)「相手がダメであればあるほど自分は嬉しい、なぜならこの人はダメ人間で一人では何もできないし僕がいないと生活が破綻するからその世話をすることで自分の価値が上がる気がするから」
( ^)o(^ )「よっしゃ好き放題したろ!」
・・・という感じです。
どちらも好きでやってることなので、比較的問題は少ないです。
問題ある部分は3点です。
1点は、闇子ちゃんは成長しないので、もしも世話係の僕がいなくなったら詰むということです。
30歳になっても40歳になっても一人ではなにもできないままです。
2点目は、闇子ちゃんがもし「このままじゃダメだからがんばろう」となった時、僕がそれを阻止するパターンがあるということです。
闇子ちゃんが成長しちゃったら、僕は自分の価値を上げるために闇子ちゃんの世話ができなくなっちゃいますからね。
そして3点目の問題は、世話が自己犠牲になり、それがいきすぎるパターンが存在することです。
極端な例えにすると、闇子ちゃんがこの後結婚してもダメなままで、ゴロゴロしてムダづかいばかりするのに就職せず、僕の給料だけでは生活費が足りなくなるとします。
しかし僕は闇子ちゃんのために働くのが生きがいだし、自分の価値も上がるので、闇子ちゃんが「これじゃダメだ就職しよう!」となっても、就職させません。
成長されると世話ができなくなるからです。
そして僕は生活費を稼ぐため副業も始め、働きすぎて病気になります。
そうすると、僕がいなくなった闇子ちゃんは詰みますね。何も一人ではできません。問題の1点目につながるのです。
当然ですが、闇子ちゃんと僕の性別が逆になったパターンもあります。
ぐうたらな男性と尽くしすぎる女性ですね。こっちのほうが多いかもしれません。
ただ、闇子ちゃん的な人と一緒になる場合、 多少この要素を含んだ関係のほうが幸せではあります。
個々が自立した個人であろうという関係を目指すと、闇子ちゃんは人一倍寂しさと不安感を感じる場合があるのです。
この関係に問題が起こるのは、「僕が僕のために闇子ちゃんの世話をしている」という要素がある場合です。
なので、「僕が闇子ちゃんのために闇子ちゃんの世話をしている」という意識を持てば問題は起きません。
闇子ちゃんの世話もするけど、自分をまず第一に考えるということですね。
問題だらけなのはAのパターンです。
A:彼氏が私を殴ってくるというダメさ
ですね。
最初の文章にあてはめると・・・
(+o+)「相手がダメであればあるほど自分は嬉しい、なぜなら私を殴ってくるというダメ人間の世話をすることで自分の価値が上がる気がするから」
( ^)o(^ )「よっしゃ好き放題したろ!」
・・・と、なります。
あまり理解できない関係に見えますが、闇子ちゃんはこのパターンの人とくっつく可能性が最も高いです。
DVされてるのになぜか別れない、というパターンですね。
DVというと大ごとですが、DVは暴力を使った支配のことです。支配とは縛りのことです。縛りを言いかえると束縛です。SMクラブで物理的に束縛されるのはドMの人です。
「自分は束縛されると愛を感じるな~」
「自分、じつはドMで・・・」
こう言うミニミニ支配を好む人は多いですよね。
つまりDVとまではいかなくても、ミニミニ支配&支配される要素を持った人は世の中にたくさん存在するということです。
最初はちょっとした束縛でも、だんだん強い支配性を見せてきて、ひどいときは暴力もプラスされる、という流れです。多いです。言葉や態度での暴力も多いです。
もちろんあくまでミニミニ支配の範囲で、受けてる本人も幸せなら問題はありません。
こういうレベルの嫌さになってるのに別れられないとなると問題ですね。
ここから・・・
こうなると共依存です。脅されて別れられないのではなく、自分から関係キープを望んでいるのです。
その原因は低すぎる自己肯定感です。
苦労しているほうが安心するということです。
自分は無価値だから苦労して初めて価値が生まれる、ということです。問題です。
単純に自分磨きのための苦労をするのが好き、なら問題はありません。
そのためこのパターンの闇子ちゃんは、一般的には「いい人」が多いです。世話好きで尽くすタイプです。
世話好き&尽くしに、病的な自己否定もしくは自己犠牲が入り、DVくんにつかまるとAパターンの共依存関係になります。いいことは一つもありません。
闇子ちゃんは毒親育ちです。
毒親とは子供的思考の抜けない親です。
そのため闇子ちゃんは親に気を使いながら育ち、しっかりせねばという大人びた「親的思考」が強くなることがあります。
その場合「子供的思考」のやばメンと相性がいいです。
(+o+)(親)「相手がダメであればあるほど自分は嬉しい、なぜならダメ人間の世話をすることで自分の価値が上がる気がするから」
( ^)o(^ )(子)「よっしゃ好き放題したろ!」
こういうことです。危険ですね。
ちなみに、DV関係から抜け出せないもう一つの理由に1>99の性質があります。
共依存とは別の話なので、ここではリンクのみで説明は省きます。
ある程度の共依存関係は闇子ちゃんにつきものです。
うちの妻も闇子ちゃんの一種ですので、我々夫婦も軽く共依存です。
私が闇子ちゃんの世話に喜びを見出すパターンですね。
世話にはまりすぎて、ふつうなら休む場合でも休めません。
一応、妻の成長を願ってはいるので、完全なるバッドエンドにはならないと信じたいです。
闇子ちゃんは環境により欠落してしまった部分の多い人です。
なので欠落の部分を埋めるために何かに依存することはよくあります。
・・・というか、害がなければ依存したほうがいいです。そのほうがらくです。
・・・で、人間に依存する場合は、依存される側が激しい共依存にならないよう気を付けてあげればいいのです。
最後に、これは男女間だけでなく、親子間にもよく表れます。
子供が歳をとっても自立しないのに、親が世話しちゃうパターンですね。
昔だったら「ひきこもり」、「ニート」、
最近でも「8050問題」とか「子供部屋おじさん」とか、名前をつけて話題にされることが多いです。
もちろん、必ずしも共依存関係というわけではありません。
基本的には精神疾患があるとか、勤務先がブラックとか、仕方のない理由が多いんだと思います。
しかし、子供にはいつまでも頼りなくて世話が必要な子供でいてほしいと、無意識に願ってしまうパターンも多いです。
共依存関係のバッドエンドは、相手や自分のためにやってると思ってたけど結局両方つらいことになったという流れです。
その流れの底にあるのは「情け」です。
情けは人間ならではの心の動きです。
野生動物はもっとコスパ重視です。
共依存とは非常に人間らしい負の側面なのかもしれません。